2022年ご挨拶

2022年を清々しく迎え、言霊・音霊を寿ぐよき日にご挨拶申し上げます。今年は寅年年女で還暦を迎えます。あいか庵のリノベーションも終了し穏やかな新年を迎えました。「志を果たしていつの日にか帰らん 山は青き故郷 水は清き故郷」  森羅万象を師として、地・水・火・風・空 、空海の提唱した五大の響きと共に、志を照らす音を「志音」 (しおん)と名付けました。志音とは自分を愛し慈しみ、自己と宇宙の調和をもたらす、霊心体のバランスを調整する羅針盤です。

 

 日本病院管理教育会・総合診療師のサウンドセラピストとしての以下のように考えています。サウンドセラピーとは心身医学の領域で、心(魂)と身体から病気に取り組みます。現代西洋医学においても病気の原因の75パーセントはメタフィジック(物資を超えたレベルで見る)感情や心によるとされています。

 病気や不調は私たちが無意識の内に生存を脅かす、「自分のためにならない考え方はやめた方が良いですよ」と告げています。ユングは「表面意識と潜在意識が絶えず影響しあっているように、身体も心も影響しあっている」と述べています。

 エゴ(過去の記憶、間違った信念)は主導権を握り、人格を支配し過去のネガティブな記憶に基づいて結論を出し行動を決めます。ただしエゴは人生を導く力もなく、過去の記憶だけに基づいて機能する左脳が作り上げた幻想以外のなにものでもありません。私たち人間が物質世界における成長と進化は(物質体)、(感情体)、(精神体)の三つの体があってこそ可能です。サウンドセラピーでは心身医学の領域でメタフィジックな面から「調身(リラックスした姿勢)」「調息(呼吸の方法)」「調心(心のあり方)」を基本としたプログラムをご提案させて頂きます。

 

 東経135度ラインに本能的に引き寄せられ、兵庫県多可町加美区丹治に移住して霊峰千ヶ峰の麓を訪れた時「ここに導かれたのだ」と思いました。発酵・微生物・自然農・断食・瞑想を行い、衣食住農芸同源のサウンドセラピーリトリートハウス「あいか庵」が始動して1年、小さな畑、念願の井戸水と薪ストーブが入り土と火と水を身近に感じ心穏やかに暮らしています。

 

  約800年ごとに切り替わる文明の転換期、東と西が交代して今までの800年の間、西回 りのイギリスのケンブリッジ中心に物質優先のアングロサクソン文明が栄えました。シフトして次は精神文明が花開く 東回りの番、位置は日本の東経135度の子午線です。1995年阪神淡路大震災が転換期の始 まりだとされています。6434人が犠牲となる未曾有の被害をもたらした大災害から27年、人生の分岐点還暦を迎え「大自然のエネルギーにふれシンプルに生きる」・「日々の小さな営みを愛しんで暮らすこ と」原点回帰の年がスタートしました。

 

  あの1月17日早朝、異常な轟音にゆさぶり起こされ、そばで寝息を立てていた娘をとっ さに抱き締めた次の瞬間、大黒柱が折れ、崩れていく建物の中、母は私たちに覆いかぶさり、わが身を盾にして守ってくれました。 その直前まで生活を彩っていた愛すべきものが、なぎ倒され、破壊されてしまいまし た。人間が毎日の営みの中でコツコツと築き上げてきたものを、自然は一瞬で奪うことが できるのです。 大地が引き裂かれる音は、私の脳裏と骨の髄まで深く、深く、刻み込まれました。それ は神の嘆きであり、大自然の怒りであり、傲慢な人間ヘの警告のように思われ、死の刻印 を押されたような恐怖でした。その音は消えることがなく深い心の傷となって、わが子が 死ぬかもしれないという悪夢に苛まれる日々が続きました。

 

  河合隼雄氏は『子どもの心の心理療法は、あくまで子どもの宇宙への畏敬の念を基礎と して行われる。畏敬すべきこれほどの存在に対して、その魂の殺害にどれほど加担してい るか、そのことを知っていただきたいのである。家族内において、なんらかの理由でおざ なりにされた弔いや喪の仕事を、その家の子どもが一身に背負っていて、そのために原因 不明の症状が出ているとしか思えないケースがある。大人が大切な人の死に向き合えない でいるとき、子どもがそれを促すために病気になる、ということがあるのかもしれな い。』と述べています。

  娘の病が発覚し「10歳まで生きられない」と短命を宣告され、今にも命の灯が消えそう な幼いわが子を抱え、祈り、歌い続けました。癒されない魂の傷を負い、狂気の寸前にな りながら、乳癌と甲状腺腫に侵され出口の見つからない闇の中で歌う生命の子守唄。 

 

 震災から5年の月日が流れ、2000年春のある日の明け方「あいか」というステージ ネームが「愛の言の葉 歌に乗せ 天まで響け」という和歌と共に私のもとに舞い降りま した。

 

「秀真伝(ホツマツタエ)」のヲシテ文字で「あいか」を読み解くと「天から地にアマカ ミの意思を真っ直ぐに降ろす」という意味になります。

ホツマツタエの古文書にある宇宙の始まりの言霊「あわの歌」をかれこれ20年近く歌っ ていますが、天地をやわす(調和す)と言われるこの祝い唄を歌うと、内なる響きと愛一元 の振動に包まれ至福を感じます。

 

 西洋ではヨハネの黙示録に

「初めに言葉があった。言葉は神と共にあった。言葉は神であった。この言葉は、初めに神と共にあった。万物は言葉によって成った。言葉の内に命があった。」ここで「言葉」とはギリシャ語でロゴスと書かれていて、ロゴスの語源は述べる、読む、語るで、耳で受け止めた「響き」と訳すべきで誤訳でしょう。

「初めに響きがあった。響きは神と共にあった。響きは神であった」と訳すと日本人に受け止めやすくなります。耳に聞き取れなくても、皮膚や松果体を振るわせるものも響きであり、自然界の響き、宇宙の響きを全身で体感、体得、体験するすることが大事であり、言葉と訳すと、頭で考える神となってしまいます。

 

「はじめに響きあり」 生まれてすぐはこの響きをハートで感じる振動感受性が高く、言葉を持ちマインドが強くなると 聴こえなくなります。この響きを、蘇らせるにはどうしたらいいのでしょうか?

 

 秀真伝ではイサナギ、イサナミは二弦の琴を掻き鳴らし「あわ歌」を歌い、五臓六腑に響く音霊を奏 でながら、コトハの乱れを整えるべく日本中を行脚されたと記されています。

 

太古の人々の様に心と体の周波数を上げ、魂の音色を調律できる「音くすり」でストレス社会の現代人が蘇るとしたら!

 

 心身の傷を癒す「音くすり」は、様々なものを削ぎ落としたシンプルな響き、それは天からの一雫の水の ように、金色に輝き、魂を解放する「古代の神歌」でしょう。その歌を弾き語りするために、胸に抱く赤ちゃんの様なキンダーハープを「宇宙の周波数」432Hzでペンタトニック日本音階に調律し「あわ琴」と 名付けました。

 

モーツアルトやシューベルトを聴くと心身がリラックスして癒されますが、長年クラッシック音楽で生活していた私の魂の金縛りを、内側から解いてゆくには力不足でした。耳で聴いて耳の奥の鼓膜が振るえるくらいでは届かないところに、死の刻印が押されているのです。自分の命に変えても守りたい母性本能は、骨に刻印された死の 誘惑を包み込んで弔う必要がありました。そのために骨の髄まで響く音を繰り返し繰り返し、微細な振動で伝え続ける・・・体の深部、骨の中の骨髄や、筋肉の中を走る神経細胞まで・・・あわ琴を奏続け、やっと 我が子を抱いておっぱいを含ませる、あの時の満ち足りた幸せな感覚を思い出しました。

     

 優しく肌と肌が触れ合う温もりは、その温もり以上に暖かな泉を内側から湧出させます。母親が我が子を見ることによる視覚的刺激、その泣き声を聞くことによる聴覚的刺激、 そして吸引による乳頭の物理的刺激により、母親からオキシトシンが分泌され、その結果 、乳頭から乳汁があふれでるとされています。安らぎ物質オキシトンは、他の作用として子宮筋肉の収縮を司るので、分娩後に初乳を乳児に与えることは、母親の子宮回復に非常に有 効です。

 またオキシトシンは、自己肯定感を高める幸せホルモン、セロトニンを増やすこ とでも知られています。そのホルモンが内側から湧き出る感覚は、まさに” 触れる” こと によって引き起こされ、インナードクターは音で触れる振動感受性が高まり「音くすり」がホルモンとして発動する時を待っています。何という神々しい自然の摂理が私たちの中に眠っているのでしょう。

 

 深いトラウマのある私にとって体の深部まで音で優しく触れ続けること、それは「自らの声で歌う」ことであり、あわ琴の「響きを骨振動で聴く」ことでした。  あわ琴をこめかみ(頭蓋)に当てて音を鳴らすとき、顔の中心にある蝶形骨にも響いてゆきま す。音は肌に触れ、骨に響き、脳の深部を振わせるのです。脳の深部には安らぎ物質オキ シトシンが視床下部から分泌され、そこに届いた響きはやがて減衰し空の場に消えてゆき 静寂に誘います。

 勉強や仕事などで集中できて満足感をえているときの脳波は10Hzのミッドアルファ波が優 勢です。 さらに7.8Hzスローアルファ波は瞑想の無念無想状態や眠りの前のまどろみ状態で現 れ、脳が健康維持・回復・活性に働くものと思われます。

 

そして、地球を取り巻く成層圏にはバンアレン帯と呼ばれる電離層があり、7.8Hzに共通 する脳波とバンアレン帯のプラズマ振動との共鳴に関連性があり、脳波が7.8Hzになると 天と地との振動と共鳴してエネルギーを取り込み、情報を共有できるとも考えられます。

そこは中空であり、エゴの消えた世界です。愛と信頼を促すオキシトシンが分泌され、 その響きは心身を癒し、骨の髄まで振動させ、死の誘惑を弔うことができたのでし た。祈りの具現化とは自らが行動し、闇を恐れず触れることによってのみ、蛹が羽化し蝶 として羽ばたいて行くように三次元から五次元に入ってゆくことができるのでしょう。

 

とても深い自然体験をした時、個人的な小さな存在は消えてゆきます。雄大な山に抱か れ、空の高みに溶けてゆく感覚...ふわりと雲になって漂いながら、鳥たちや風と遊ぶ!

 

私たちが自然の中に行くのは、自分を超えたものを感じたいからであり、大いなる存在 の一部だという拡張された意識を体験したいからではないでしょうか。自然から得られる体験は、まるで声が何処までも響き渡り 境界線が薄くなる時のようです。千ヶ峰の麓サウンドセラピーリトリートハウスあいか庵はそれを体験する所です。

 

 様々な分野で自然と共にあるスピリチュアリ ティを体現する人たち、縄文スピリットをベースに自己実現や自己超越する人たちが、光 の発信を始めています。

  縄文スピリットに目覚めた「ネオ縄文人」は見えない世界、すなわち自然界や精霊、亡き家族や先祖らとの繋がりを実感しながら、管理された人工林のような「閉鎖的なコミュ ニティ」ではなく、相互養育のできる「豊かな人の森」をつくり始めています。そこは、 専門的な多様性があり、誰も支配管理する者はいない、中空構造をしています。

 それは、開かれた意識の響きから生まれる「音の森」のようです。

 

東経135度を基軸にして、融合周期=母なる周期に入りました。分離のスピンから融合のスピ ンへ私たちは突入したのです!

私たちは大いなる存在の一部です。大自然の中で心と体の周波数を上げ、魂の音色を調律 し、今ここから 「花の微笑み 根の祈り」 縁に恵まれ生かされた命、共に響き愛、より精妙な平安の世界に戻っていきましょう。

 

サウンドセラピスト・アイカ